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虚人のつぶやき
アニメ・漫画・小説などのレビューを中心に自分の好きなものを自分勝手に熱く「語る」ブログ。
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虚野 仁

Author:虚野 仁
虚構のことで人生がいっぱいいっぱいな人。「現実」に帰るのはいつの日なのだろう。
上の自画像は暫定版なので、変更ありです。



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緑魔の町 筒井康隆著
また今日フっと僕の大好きな作家筒井康隆氏の小説レビューを全然書いていないことに気づきました。なので、今回は筒井氏の書いたジュブナイル小説(要するに少年少女向けのSF小説)を取り上げさせていただきます。
ただ己のみを残して異性人に征服されてしまった町を彷徨う少年の恐怖を描いた、原題を「マッドタウン」という(確かね)「緑魔の町」です。
404130511X緑魔の町―SFジュブナイル
筒井 康隆

角川書店 2000
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主人公の中学生の少年は誤って学校の体育館の用具室に閉じ込められてしまい、そこで夜を迎えてしまう。闇の中で脱出の策を練る少年、するとその部屋に唯一ある格子付きの小窓から、奇妙な光が差し込んできた。それが何であったのか訝りながらも、奇策を用いて少年は何とか用具室を脱出する。真っ暗な中、家路を急ぐ少年。家に着いた少年を待っていたのはまるで不法侵入者を見るような目つきで自分を拒絶しようとする父や母の姿だった………。


実に抽象的なあらすじになってしまいましたが、まあつまりはこの小説の文庫が今僕の手元にないんですわ。筒井好きとか言っておきながら、こんな基本的な本も持っていないのか!と通りすがりの人に怒られそうなんですが、実家にはきちんとあるんです。ただ今住んでる部屋がかなり手狭なもので現在でも許容量いっぱいなのにこれで筒井氏の本五十冊が加わると生活に支障が………………いや言い訳はやめておきます。申し訳ない。

ですが、この小説にはそれなりに僕は思い入れがあるというか、文庫を見るたびに言い知れぬプレッシャーを感じるんですよね。僕の無意識的な部分にまで抵触してくるような、ある意味非常に原始的で生理的な恐怖をこの小説には覚えるんです。

親元を離れて生活しているような人には分かっていただけるのではないかなと思うんですが、自分の気づかぬうちに実家が何らかの理由でなくなっていてはいまいか?という恐怖を覚えることが僕は多々あるんですよね。それは例えば、両親が急死したとか、離婚してたとか、父が会社をリストラされて腑抜けのようになってしまったとか、突発的な事故があって物理的に家が無くなってしまったとか、それこそこの小説のように異性人に侵略されて故郷の町がそっくり違う人々の住む町になってしまったとか。

本当に僕には帰るところがあるのか?という疑惑が僕は実家に帰る電車の中でいつも思い浮かび、次にいつも頭に浮かんでくるのがこの小説のワンシーン・主人公が家に帰ると父や母に侵入者として拒絶され警察を呼ばれそうになるというシーンです。

ジュブナイル小説ですので、この小説の文体、全体的なイメージは江戸川乱歩の少年探偵団シリーズとかが近くて大人が見るとリアリティが薄いと感じる点が多いのですが、このシーンだけはとてつもなくリアルに描かれています。唯一自分が無条件で安心できるくつろげるところであったはずの家庭から主人公が追い出されるときの動揺は圧倒的なまでの迫力を持っています。

さらに彼は家だけでなく、町全体から自分が拒絶されていることに少しずつ気づいていくのですが、その過程は悪夢そのものです。タネを明かすなら、町の人々全てが異星人に脳をのっとられてしまっていたというのが真相なんですが、そんなことはまあどうでも良いです。その真相が明かされるまでの少年の根無し草になってしまった恐怖こそがこの小説の肝だと思います。

普段僕などは家族の大切さ、友達の大切さなんて全く意識せずに生きているのですが、このような小説を読むと自分がどれだけ周りの人々に精神的に依存(依存と言う言葉は良くないかな、支えられてのほうが良いかな)して生きているのかと自省させられます。やっぱり陳腐極まりないセリフですが人は一人じゃ生きてはいけません。どのような形でも他者の存在を感じ取れなければ、人は簡単に死ぬ僕は思います。

異星人に人の肉体をのっとられてしまう、というのも生理的な恐怖を覚えますね。この恐怖はドッペルゲンガーの恐怖に近いものがあると思います。異性人に体をのっとられてしまう、自分が異星人になってしまうというと漫画で有名な作品がありますね。アニメ化もされた「エイリアン9」と言う作品です。これも妙な怖さ、気持ち悪さのある作品なので一緒にお薦めしておきます。
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こっからは余談です。かなり長い余談です。


かなり昔某テレビ番組でドッペルゲンガーの特集をやっていたことがあるのですが、そのときのミニドラマにも同様の恐怖を覚えた記憶があります。そのミニドラマはあるおっさんが仕事を終えて家の玄関を入るところから始まります。今帰ったぞう、と言いながら靴を脱ぎ、ダイニングに向かおうとすると妻と娘のご飯を食べながら談笑する声が響いてくる。俺を待ちきれずにご飯に食べ始めてしまっていたか、まあしょうがないとおっさんは思いながら、ダイニングへと続くドアをガチャリと開ける。ただいま、と言いながら入ってきたおっさんを迎えたのは妻と娘の絶句する姿だった。どうしたんだ、と訝るおっさんはドアの陰に隠れて見えなかったある男の姿を見てしまう。それは今の今まで家族団らんを楽しんでいた自分と全く同じ姿をした男だった………。
どうです?怖くないですか?またここでブツっとフィルムが終わってしまうのが恐怖に拍車をかけます。その後おっさんとドッペルゲンガーがどんな対話をしたのかとかは一切に語られないわけです。このドラマ、僕は今でも時々思い出しては一人で戦慄しています。自分のことを最も大切にしてくれるであろう人たちから、自分が強制に切り離されてしまう。本当にこんな状況に陥ってしまったら僕はどうなるのか。心が壊れてしまうのではないか、とわずかばかりの想像力で僕は予想しております。
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テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学


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【2012/08/06 16:26】 | # [ 編集]

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【2017/10/20 07:47】 | # [ 編集]


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